雇用保険受給資格者証は、失業保険(雇用保険の基本手当)の受給手続き後に、ハローワークから交付される書類です。1日あたりの給付額、受け取れる日数、受給できる期限などが記載されています。退職する会社から受け取る離職票や、雇用保険被保険者証とは別のものです。
手元にある人は、まず「基本手当日額」「所定給付日数」「受給期間満了年月日」を確認してみてください。まだ受け取っていない人は、手続き先で交付予定を確認します。マイナンバーカードを使う手続きでは、受給資格者証の代わりに「雇用保険受給資格通知」が交付される場合もあります。
雇用保険受給資格者証は、いつ・どこでもらう?
退職後、住所を管轄するハローワークで求職申込みをし、離職票などを提出して受給資格の決定を受けます。その後、雇用保険説明会など、指定された機会に受給資格者証が交付されます。交付の時期は手続き先の案内で確認し、受給資格決定の日に受け取れなかった場合も、次の来所予定とあわせて聞いておきましょう。
受給資格の決定は「基本手当を受けられる条件を満たすか」を確認する手続きです。一方、失業認定は、その後の求職活動や働いた状況などから、支給対象となる日を確認する手続きです。受給資格者証を受け取った日が、そのまま入金日になるわけではありません。
まだ受給手続きをしていない場合は、失業保険の手続きの流れと必要書類で持ち物を確認できます。会社から書類が届くのを待つ段階と、ハローワークで受給資格者証を受け取る段階を分けて考えましょう。
手続きは済んでいるのに受け取っていない場合は、「受給資格者証はいつ交付されますか。追加で提出する書類はありますか」と窓口へ聞いてください。書類の不備や確認事項が残っていると、交付が遅れることがあります。
似た名前の書類と、役割を区別する
| 書類 | 何に使うものか |
|---|---|
| 離職票-1・2 | 退職後、基本手当などの受給手続きでハローワークへ提出する |
| 雇用保険被保険者証 | 雇用保険の被保険者番号を確認する。転職先での加入手続きなどに使う |
| 雇用保険受給資格者証 | 受給資格の決定後に交付され、給付額・日数・認定結果などを確認する |
| 失業認定申告書 | 認定対象期間の求職活動や、働いた日・収入などを自分で申告する |
受給資格者証と失業認定申告書は、認定日の手続きで一緒に使う書類ですが、役割は異なります。求職活動やアルバイトの状況を記入するのは失業認定申告書です。受給資格者証の印字を、自分で書き換えるものではありません。
退職する会社へ頼む書類を確認したい場合は、退職するときに会社からもらう書類と使い道をご覧ください。受給資格者証は、会社が発行する書類には含まれません。
最初に見るのは、日額・日数・受給できる期限
一般的な受給資格者証では、次の欄を確認します。手元の書類と配置が異なる場合は、欄の番号だけでなく項目名で探してください。受給資格通知を受け取った人も、同じ項目名を確認できます。
| 知りたいこと | 確認する欄 | 読み方 |
|---|---|---|
| 1日あたり、いくらか | 19「基本手当日額」 | 支給対象の1日について支払われる基本手当の額 |
| 何日分受け取れるか | 20「所定給付日数」 | 受給資格に基づいて定められた給付日数。今回の振込日数とは異なる |
| いつまでの分が対象か | 18「受給期間満了年月日」 | 基本手当を受けられる期間の最終日。振込日や次の認定日とは異なる |
| どの離職理由で決定されたか | 12「離職理由」 | ハローワークが判断した離職理由の区分 |
| 給付制限があるか | 給付制限欄と処理状況欄 | 制限の有無・期間を、待期の満了日と合わせて確認する |
基本手当日額と、離職時賃金日額は別の金額
「14.離職時賃金日額」は、離職前の賃金をもとに算定された金額です。実際の基本手当の1日分を知りたいときは、「19.基本手当日額」を見ます。大きい方の金額を、そのまま受け取れる日額として計算しないようにしましょう。
例えば、基本手当日額が5,000円で、減額などがなく21日分の支給が決定した場合は、5,000円×21日=105,000円です。実際の支給額は、働いた日や収入の申告などを踏まえた認定結果で確認します。
所定給付日数と、残りの日数を分けて見る
「所定給付日数90日」は、初回に90日分が振り込まれるという意味ではありません。認定を受けた支給対象日数分が、その都度支給されます。受給が進んだら、処理状況に記載される残日数も確認してください。
残日数があっても、受給期間の満了後の失業日について、通常その残りを受け取れるわけではありません。日数だけでなく、受給期間満了年月日を一緒に見て、いつまで受給できるかを確認します。病気やけがなどで働けなくなった場合は、受給期間延長の対象になるか早めに相談してください。
離職理由や金額に疑問があれば、根拠を確認する
離職理由は番号で記載されます。番号の意味が分からない、退職の経緯と合わないと感じる場合は、「この離職理由は、どの事情をもとに決まっていますか」と窓口へ聞いてください。会社とのメールや雇用契約書などがあれば、事情を伝える材料になります。
日額や給付日数についても、想定と違えば、そのまま自己判断せず計算のもとになった賃金や加入期間を確認します。質問する欄の番号・項目名と、疑問に思った理由をメモしておくと説明しやすくなります。
認定後は、今回の支給内容と次の認定日を確認する
受給資格者証の処理状況欄には、認定の結果や支給内容などが記載されます。返却されたら、今回認定された期間・支給日数・支給額・残日数と、次回の認定日を確認してください。
初回認定が待期や給付制限の確認だけで終わる場合もあります。金額の記載がないときは、「今回、支給対象の日はありましたか。最初の振込につながる認定日はいつですか」と聞くと、予定をつかみやすくなります。
認定日と振込日は別です。書類に印字された処理日を、そのまま入金日と考えないようにしましょう。入金までの順序は、失業保険の初回振込までの流れと確認することで図とともに確認できます。
次の認定日は、指定された日付と時間を予定に入れておきます。祝日などで通常の曜日から変わる場合があるため、前回と同じ曜日と決めつけず、窓口からの案内を確認してください。
「受給資格通知」をもらった場合は、全件版も保管する
マイナンバーカードによる本人認証を使う手続きでは、受給資格者証に代わって「雇用保険受給資格通知」が交付されます。「資格者証」という名前の書類がないことだけで、手続きが済んでいないと考える必要はありません。
原則として初回は「全件版」、その後の認定では「最新処理状況版」が交付されます。最新処理状況版は直近の処理結果を確認するものなので、最初にもらった全件版と、新しい通知をまとめて保管してください。支給が終わっても、少なくとも受給期間満了年月日までは残しておきましょう。
この方式では、認定日にもマイナンバーカードを使います。カードだけで申告まで済むわけではないため、失業認定申告書など、案内された持ち物を確認してください。取扱いは、労働局のマイナンバーカードを使う失業認定の案内(PDF)でも確認できます。
紛失した・別の手続きで提出を求められたとき
受給資格者証を紛失した場合は、受給手続きをしているハローワークへ再交付を相談します。本人確認書類や写真など、必要な持ち物は事前に確認してください。認定日が近い場合はその日付も伝え、紛失したまま連絡せず欠席しないようにしましょう。
健康保険の扶養確認や国民健康保険料の軽減など、別の手続きで提出を求められることもあります。その場合は、必要な面、写しか原本か、受給資格通知でもよいかを提出先へ確認してください。
まだ受給手続き前で持っていない場合や、受給期間延長の申請だけをしている場合は、その状況を提出先へ伝え、代わりに使える書類や提出時期を相談します。手元にない理由を整理すれば、紛失なのか、まだ交付される段階ではないのかを区別できます。
最後に、基本手当日額・所定給付日数・受給期間満了年月日と、次の認定日を確認しておきましょう。意味が分からない欄があれば、書類を手元に置き、受給手続き先へ項目名を伝えて質問してください。

