2026年の最低賃金改定、パートの時給はいつから変わる?求人・給与の確認ポイント

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2026年度の地域別最低賃金の改定が、10月1日から順次始まっています。パート・アルバイトも対象で、新しい最低賃金が適用される日から、その金額以上の賃金が必要です。

これから応募する人は、勤務先の都道府県と働き始める日をもとに、採用時・研修中の時給を確認しましょう。すでに働いている人は、新しい最低賃金の開始日と、給与に反映される勤務分を確かめてください。

まずは都道府県別の金額・開始日を確認し、これから応募する人向けの確認ポイント、またはすでに働いている人向けの給与確認へ進んでください。

情報確認日:2026年10月7日。都道府県別の金額と開始日は、厚生労働省の2026年度の公表資料に基づいています。

2026年度の最低賃金は、全国加重平均で1,177円に

2026年度の地域別最低賃金は、すべての都道府県で54〜65円引き上げられます。全国加重平均は、前年度の1,121円から56円増の1,177円になります。

1,177円は全国の水準を示す加重平均です。自分の給与と比べる金額は、勤務先の都道府県の最低賃金です。開始日は地域によって異なり、10月1日以降、12月2日まで順次改定されます。

2026年度の都道府県別最低賃金|改定前・改定後と開始日

自宅の所在地ではなく、勤務先の事業場がある都道府県を確認します。派遣で働く場合は、派遣元の所在地ではなく、派遣先に適用される最低賃金を確認してください。

表の「開始日(発効日)」より前の勤務分には改定前、その日以降の勤務分には改定後の金額が適用されます。金額は1時間あたり、開始日の年はすべて2026年です。

地域から探す:北海道・東北 / 関東 / 甲信越・北陸 / 東海 / 近畿 / 中国・四国 / 九州・沖縄

北海道・東北

都道府県改定前改定後開始日(発効日)
北海道1,075円1,131円10月1日
青森県1,029円1,090円10月29日
岩手県1,031円1,090円12月1日
宮城県1,038円1,098円10月1日
秋田県1,031円1,090円10月14日
山形県1,032円1,092円10月30日
福島県1,033円1,094円10月16日

関東

都道府県改定前改定後開始日(発効日)
茨城県1,074円1,136円10月18日
栃木県1,068円1,125円10月1日
群馬県1,063円1,120円10月3日
埼玉県1,141円1,196円10月1日
千葉県1,140円1,195円10月1日
東京都1,226円1,280円10月1日
神奈川県1,225円1,279円10月1日

甲信越・北陸

都道府県改定前改定後開始日(発効日)
新潟県1,050円1,108円10月1日
富山県1,062円1,119円10月1日
石川県1,054円1,113円10月3日
福井県1,053円1,112円10月4日
山梨県1,052円1,113円11月1日
長野県1,061円1,117円10月2日

東海

都道府県改定前改定後開始日(発効日)
岐阜県1,065円1,121円10月1日
静岡県1,097円1,154円10月15日
愛知県1,140円1,195円10月1日
三重県1,087円1,143円10月1日

近畿

都道府県改定前改定後開始日(発効日)
滋賀県1,080円1,136円10月3日
京都府1,122円1,180円11月16日
大阪府1,177円1,231円10月1日
兵庫県1,116円1,172円10月1日
奈良県1,051円1,107円10月4日
和歌山県1,045円1,101円10月3日

中国・四国

都道府県改定前改定後開始日(発効日)
鳥取県1,030円1,090円10月3日
島根県1,033円1,092円10月10日
岡山県1,047円1,104円10月2日
広島県1,085円1,141円10月11日
山口県1,043円1,101円10月8日
徳島県1,046円1,103円11月1日
香川県1,036円1,092円10月1日
愛媛県1,033円1,093円11月1日
高知県1,023円1,086円10月29日

九州・沖縄

都道府県改定前改定後開始日(発効日)
福岡県1,057円1,114円10月4日
佐賀県1,030円1,095円11月15日
長崎県1,031円1,087円11月2日
熊本県1,034円1,092円12月1日
大分県1,035円1,096円11月1日
宮崎県1,023円1,085円10月24日
鹿児島県1,026円1,090円10月25日
沖縄県1,023円1,086円12月2日

出典:厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」(2026年度)。翌年度以降に読む場合は、同ページで最新年度の金額を確認してください。

製造業など一部の産業には、地域別最低賃金とは別に「特定(産業別)最低賃金」があります。両方が適用される場合は、高い方の金額以上の賃金が必要です。対象になるか分からない場合は、勤務先や都道府県労働局に確認してください。

これから応募する人へ|採用時・研修中の時給を確かめる

働き始める日の時給を、応募先に聞く

求人に改定前の時給が残っている場合は、掲載額だけで判断せず、働き始める日に適用される時給を応募先に確認してください。開始日前に入社する場合は、開始日以降の時給も確かめます。

まずは「○月○日から勤務したいのですが、採用時と研修中の時給は、それぞれいくらですか」と聞くと、働き始める時点の条件を確認できます。

入社後に最低賃金の開始日を迎える場合は、「○月○日以降の時給はいくらになりますか」も確認しましょう。給与に幅がある求人では、自分の経験や担当する仕事でいくらから始まるか、深夜の仕事では表示額に割増分が含まれているかを聞いてください。交通費の支給条件と上限も別に確かめます。

研修中の条件も、採用時に書面で確認する

研修中・試用期間中も、原則として最低賃金が適用されます。最低賃金を減額する特例には都道府県労働局長の許可が必要で、会社が「研修中」と呼ぶだけで自由に最低賃金を下回る時給を設定できるものではありません。

採用が決まったら、時給、勤務時間、研修中の条件、給与の締切日・支払日を労働条件通知書などで確認します。書面の交付に代えて、本人が希望した場合には、印刷して保存できる電子メールなどで通知されることもあります。

ハローワークの求人票で、基本給・手当・試用期間の条件を読み分けたい場合は、ハローワークの求人票の見方も参考にしてください。

実際の採用時給と勤務時間から、月の収入を考える

応募先を選ぶときは、最低賃金以上であることを確かめたうえで、希望する収入を得られるかも考えます。自分に適用される通常の時給が1,300円で月80時間働くなら、基本給の目安は104,000円です。税金・社会保険料などを差し引く前の金額で、勤務時間が変われば基本給も変わります。

求人に幅のある時給が書かれている場合は、上限額ではなく自分の採用時給で計算します。必要な収入、働ける曜日・時間、交通費の自己負担を並べると、時給だけでは分からない条件の違いが見えてきます。面接では、希望する勤務日数で働けるか、月の勤務時間がどれくらいになるかを聞いておきましょう。

最低賃金は10年前からどれだけ上がったのでしょうか。正社員・上場企業の給与や物価と比べた分析では、上昇率の違いと、自分の給与を考える際の見方を紹介しています。

通える地域や勤務時間に合う求人を探す方法は、アルバイト・パート求人サイトの比較で確認できます。自分の勤務地の新しい最低賃金と、採用時の給与・勤務時間を照らし合わせて候補を選んでください。

すでに働いている人へ|時給の変更と給与明細を確かめる

全員が同じ金額だけ昇給するわけではない

最低賃金が54円上がった地域でも、全員の時給が54円上がると決まるわけではありません。改定後の最低賃金を下回る給与は、新しい最低賃金以上にする必要があります。すでに上回っている人の昇給は、勤務先の賃金規定や個別の労働条件によって決まります。

東京都で、通常の時給が1,250円、最低賃金の計算に含める手当がない場合を例にすると、10月1日以降は少なくとも1,280円が必要です。この場合、最低賃金に届くために必要な増額は30円です。通常の時給がすでに1,300円なら、最低賃金改定だけを理由に54円の昇給が必要になるわけではありません。

新しい最低賃金は、開始日以降に働いた分に適用される

新しい最低賃金が適用されるのは、開始日以降の勤務分です。給与の締切日や支払日が来てから適用が始まるわけではありません。開始日が給与の計算期間の途中にある場合も、その日から新しい最低賃金以上の賃金が必要になります。

例えば京都府では、2026年11月16日から最低賃金が1,180円になります。給与の計算期間が11月1日〜30日なら、11月15日までの勤務分と、11月16日以降の勤務分を分けて確認します。12月に支払われる給与でも、11月16日以降に働いた分には新しい最低賃金が適用されます。

給与明細を見るときは、金額と一緒に「何月何日から何日までの勤務分か」を確認してください。変更が分かりにくい場合は、「最低賃金が変わる日以降の勤務分は、時給いくらで計算されますか」と勤務先に聞くと、適用時期を確かめられます。

給与明細は、総支給額より時給と手当の内訳を見る

最低賃金と比較するときは、通常の時給や、計算に含められる手当を確認します。交通費や残業代を合わせた総支給額だけでは、最低賃金を満たすか判断できません。

給与の項目最低賃金と比べるときの扱い
通常の勤務に対する基本の時給比較の対象
職務手当など、算入できる手当支給条件・金額を確認して対象に含める
通勤手当・家族手当・精皆勤手当対象に含めない
残業・休日労働に対する賃金対象に含めない
深夜労働の割増部分対象に含めない。通常の時給部分とは分ける
賞与・臨時に支払われる手当対象に含めない

手当を時給に換算する必要がある場合や、日給・月給で働いている場合は、所定労働時間を使った確認が必要です。内訳や時間数が分からないときは、給与担当者に「最低賃金と比較する時間額は、どの項目と労働時間から計算していますか」と聞いてください。

最低賃金を下回っているようなら、勤務先への確認と相談を進める

まずは、発効日以降の勤務分が、新しい最低賃金以上で計算されているか確認します。勤務先には、例えば次のように聞けます。

「○○県の最低賃金が○月○日から○円になっています。私の給与は、その日以降の勤務分からいくらで計算されていますか。以前の時給で支払われた分があれば、差額の支払い時期も教えてください。」

最低賃金を下回って支払われていた場合は、不足分の支払いを求められます。厚生労働省の労働者向けの最低賃金Q&Aでも、勤務先への確認と、解決しない場合の労働基準監督署への相談が案内されています。

勤務先に聞きにくい場合や、説明を受けても解決しない場合は、最寄りの労働基準監督署に相談してください。厚生労働省の相談機関案内から、労働基準監督署や労働条件相談ほっとラインなどの相談先を確認できます。給与明細、労働条件通知書、勤務日時の記録があれば、相談時に状況を説明しやすくなります。

月給で働く正社員も最低賃金の対象です。正社員の月給と最低賃金の確認方法」で、対象となる手当と時間額への換算を確認できます。

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